再雇用後の健康管理|60代が仕事を続けるための体づくり

海沿いの道でジョギングするシニア男性 働き方・生き方
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60代になって仕事を続けていく上で、何より大切だと感じているのが「健康」です。給与が下がっても、年金の受給開始を遅らせても、結局のところ働き続けられるかどうかは体次第。私自身、再雇用に切り替わった年に体調を崩した経験があり、それ以来、健康と仕事の関係を見直すようになりました。この記事では、今の私が日々実践している健康習慣を、飾らずにお伝えします。

再雇用に切り替わった年、1ヶ月仕事を休んだ話

再雇用に切り替わった年の4月末、私は椎間板ヘルニアが悪化して、約1ヶ月間仕事を休みました。

実はこの持病は現役時代からあったもので、付き合い方も自分なりにわかっているつもりでした。それでも悪化したのは、振り返ってみると「再雇用になって少し気が緩んだのかもしれない」と思います。責任の重い立場から外れたことで安心したのか、生活リズムや姿勢への意識が一瞬ふっと抜けてしまった。そんな感覚があります。

復帰までの1ヶ月、家で休みながら考えたことは「働き続けるためには、まず体が動いてくれないと話にならない」というシンプルな事実でした。当たり前のことですが、この当たり前を実感として受け止められたことが、その後の生活を変えるきっかけになりました。

仕事と健康のバランス|60代の働き方は「無理しない」がベース

責任が軽くなったぶん、体への余裕ができた

再雇用後は管理職ではなくなり、精神的にはずいぶん楽になりました。残業もほとんどなくなり、定時に近い時間で職場を出られる日がほとんどです。

私が心がけているのは、現役世代の邪魔にならないこと。出しゃばらず、腰を低く、それでも困っている人がいたら役に立てるところで動く。この姿勢でいると、ストレスがだいぶ減りました。プレッシャーの種類が変わると、体が受けるダメージの種類も変わるのだなと、自分でも驚いています。

再雇用後のモチベーションの保ち方については、再雇用でモチベーションは維持できる?働き続ける理由の見つけ方 でも詳しく書いています。

デスクワーク中の小さな工夫

仕事はデスクワークが中心です。長時間座りっぱなしだと、肩こりも腰への負担も増えるので、少なくとも30分に一度は席を立って、社内を少し歩くようにしています。

通勤は自転車で片道10分。これも意識的に運動の一部として位置づけています。雨の日は自家用車を使いますが、それ以外はほぼ毎日自転車です。

60代が向き合う健康リスク3つ

60代に入ってから、若い頃にはなかったいくつかの変化を実感するようになりました。ここでは私が特に意識しているリスクを3つ整理してお伝えします。

体力・筋力の衰え

朝、若い頃のようにパッと起き上がれません。布団から体を起こすのに少し時間がかかる、と言ったほうが正直かもしれません。これは筋力の衰えが影響していると感じています。

また、パソコンを長時間使う日は肩こりがはっきり出ます。以前なら気にならなかった負荷が、今は確実に体に残るようになりました。「鍛え直して若い頃に戻る」というよりも、「衰えと上手く付き合いながら続ける」という発想に切り替えています。

持病の悪化

私の椎間板ヘルニアの例のように、若い頃から抱えている持病が60代になって悪化するケースは少なくないと聞きます。再雇用前後は生活リズムや責任のかかり方が変わるタイミングなので、特に注意が必要だと、自分の経験から強く思います。

メンタルの起伏

これはあまり大げさに語りたくないのですが、60代になっても気持ちの起伏はあります。現役時代の私は、夜寝つけない時期があって睡眠薬を使ったこともありました。今はそういうことはなくなりましたが、調子の波はやはりあります。

不調が続くようなら、一人で抱え込まずに、かかりつけ医や産業医に相談するのが安心だと思います。

私が大切にしている健康習慣5つ

ここからは、今の私が日々続けている健康習慣を5つお伝えします。私の中での優先順位は、食事 > 運動 > 睡眠の順です。理由は単純で、毎日の積み重ねが一番大きいのが食事だと考えているからです。

食事は「引き算」から始めた

食事は「足す」よりも「引く」ことから始めました。参考にしているのは『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』という本です。エビデンスに基づいて、避けたほうがいい食品と積極的に取ったほうがいい食品が整理されています。

私が控えているのは、加工肉、白い炭水化物、マーガリン、バター。完全にゼロにはしていませんが、家で食べるものはなるべくこれらを避けるようにしています。油はエクストラバージンオリーブオイルを使っています。

朝食はルーティン化していて、毎日ほぼ同じです。納豆、わかめと大根の味噌汁、漬物、目玉焼き、それに冷凍ブルーベリーとバナナにヨーグルトをかけたもの。朝と昼は肉や魚の他に蒸し野菜(キャベツ、もやし、にんじん、玉ねぎ、椎茸など)をたくさん食べるようにし、米は玄米にしています。

お酒は土曜日に家族で外食したときだけ、ビールやワインや日本酒をいただきます。それ以外の日はほぼ飲みません。間食もほとんどしないので、結果的に食事の管理は割とシンプルになりました。

運動は「毎日続けられる量」に

きっかけは『脳を鍛えるには運動しかない』という脳科学の本を読んだことです。運動が体だけでなく脳にも効くという話が腑に落ちて、それ以来、毎日夕方3kmほどジョギングするようにしています。距離は短いですが、「毎日続けられる量」を意識して設定しました。

土曜日と日曜日はジムにも通います。マシンを使った筋トレに加えて、エアロビ、ヨガなどのクラスにも参加しています。一人で黙々と続けるより、クラスに出ると自然と続くのが私には合っているようです。

1日の歩数はジョギングを含めて15,000歩前後になっています。

睡眠は「早寝早起き」で量を確保

睡眠は質よりまず量、と割り切っています。具体的には、遅くとも21時半、できれば21時前には床に就き、4時半から5時には起きるようにしています。

昼寝は気が向いたらする程度で、しない日もあります。あまりルール化せず、その日の体調に任せています。質を気にしすぎると逆に眠れなくなる経験があったので、「量を確保すれば質はある程度ついてくる」というのが今のスタンスです。

朝の散歩で太陽光を浴びる

ある精神科医の発信を参考に、朝の散歩を習慣にしています。太陽光を浴びることで体内時計がリセットされる、という話に納得して始めました。

ゆっくり歩くだけの日もあります。激しい運動ではないので、無理なく毎日続けられているのがありがたいです。

定期的な検査を欠かさない

人間ドックは毎年、同じところで受けています。同じ施設で受け続けることで、経年変化が比較しやすいのが大きな利点です。

歯の検診は3ヶ月ごとに通っています。60代になってから、口の中のトラブルは全身の健康にも影響すると聞くようになり、頻度を上げるようになりました。

「数値で確認する」ことで、漠然とした不安が減り、安心して仕事に向き合えています。検査は受けて終わりではなく、その結果を見て生活を微調整する、という使い方です。

まとめ|健康は「続けられる仕組み」が9割

最後に、退職してから気付いたことを一つお話しさせてください。

ある日、散歩をしていてふと、周りの家の屋根が目に入ったのです。瓦の色や形、ソーラーパネル、ベランダの植木。そんな景色を見られるようになって、ハッとしました。これはどういうことかというと、現役時代の私は、ほとんど俯いて歩いていた、ということです。

健康習慣を整えるというのは、特別な何かを始めることだけではなく、こうやって顔を上げて歩けるようになる、ということなのだと思います。

完璧を目指す必要はありません。むしろ完璧を目指すと続かない、というのが私の実感です。食事も運動も睡眠も、「自分のペースで続けられる仕組み」を作ることが、結局のところ9割を占めるのだろうと思います。

健康は、仕事を続けるためだけのものではなく、これからの趣味や生きがいの土台にもなります。収入が減ってからの家計の整え方については、収入が減ってからの家計|60代の私が大切にしている考え方 にまとめました。あわせて読んでいただけたら嬉しいです。

次回は、第3シリーズの2本目として「定年後の趣味と生きがい」について書く予定です。

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