再雇用後にモチベーションが保てている理由|配属先が「合っている」と気づくまで

再雇用

「再雇用になったら、モチベーションが下がるのは仕方がない」——そう思って、この記事にたどり着いた方もいるかもしれません。

実際のところ、再雇用後にやる気が続かないと感じている方は少なくないと思います。給与が下がり、仕事の範囲が変わり、役割も変わる。そうした変化の中でモチベーションを保つのは、簡単なことではありません。

私の場合はどうかというと——正直に言えば、今のところモチベーションは下がっていません。「なぜ下がらないのか」を自分でも振り返ってみたところ、働き方の中身が自分の適性に合っていたという発見がありました。

この記事では、その気づきまでの過程を率直にお話しします。以前の記事で書いたように、再雇用後の仕事内容は変わりました。ただ、「変わった」からといって「モチベーションが下がった」にはつながらなかった——その話です。

正直に言うと、最初は気持ちが揺れた

モチベーションが保てている、と書くと「順調にいっている人の話」と聞こえるかもしれません。でも最初からそうだったわけではありません。

再雇用になって間もない頃は、気持ちが揺れました。担当する仕事の範囲が絞られ、「確認してから進めてください」という流れが増え、最終的な判断は自分ではなくなった——そういった変化に、慣れが必要でした。

以前の記事でも書いたことですが、「降格されたように感じた瞬間」はありました。かつて自分が動かしていた仕事を、後輩が中心になって進めている場面に立ち会うとき。最初はその場での立ち振る舞いがわからず、どこかぎこちなかった。

その感覚が薄れていったのは、しばらく経ってからです。薄れた理由は何だったのか——振り返ると、「今の働き方が自分の性に合っている」という気づきがあったからだと思っています。

今、モチベーションが保てている一番の理由

結論から言います。

今、モチベーションが保てている一番の理由は、今の働き方の中身が、自分の適性に合っていたからです。

環境が整っているとか、人間関係がいいとか、そういう話ではありません。「目の前の仕事に集中できる働き方が、自分には合っている」という、ごくシンプルな話です。

再雇用後の仕事は、担当範囲が絞られた分、一つひとつの仕事に集中しやすくなりました。自分の手で進めて、完結させる。そのサイクルが心地よいと感じるようになりました。

「下がって当然の状況で、なぜ下がらないのか」という問いに対する、私の答えはこれです。モチベーションの源泉が、環境の変化に左右されにくいところにあったからだと思っています。

「人と仕事を動かす働き方」から「自分で動かす働き方」に変わった

もう少し具体的に説明します。

以前は、人と仕事の全体を動かす立場にいました。複数の案件を同時に見渡し、方針を決め、チームの進行を管理する。そういう動き方が長く続いていました。

再雇用後は、自分の担当範囲で完結する仕事が中心になりました。全体を動かすのではなく、自分の手で実務を進める。以前とは役割が違います。

この変化を「良くなった」「悪くなった」と評価する気はありません。ただ、今の働き方の方が、自分には合っていると感じた——それは事実です。

以前の「全体を動かす」働き方にやりがいを感じていた期間は確かにあります。それを否定するつもりはありません。ただ、「自分の手で仕事を進める」という今の形にも、違う種類の充実感があります。両方に、それぞれの良さがある。

振り返ってみると、私はもともとこちらが合っていた

この気づきは、再雇用になるまで気づけなかったことでした。

長年、人と仕事を動かす立場にいたので、自分はその役割に向いているものだと思っていました。向いているかどうかを考える機会も、あまりありませんでした。

ところが再雇用後、自分の手で実務を進める働き方に戻ってみると、不思議なほど抵抗がありませんでした。むしろ、目の前の仕事に集中できる感覚が心地よかった。

長年の経験を使いながら、自分のペースで仕事を完成させる。誰かに指示を出し続けるより、自分が手を動かしている方が落ち着く——そういう性格だったのかもしれないと、今になって思います。

「再雇用で気づいた、自分の適性」という表現が一番しっくりきます。環境が変わって初めて見えてきた、自分の働き方の好みです。

誰にでもこのような気づきがあるとは言いません。人によって向いている役割は違います。以前の役割に充実感を覚えていた方が、今の働き方に窮屈さを感じるのも当然のことです。

ただ、「役割が変わったことで、思いがけず自分に合う働き方が見えてきた」という経験は、再雇用ならではのことかもしれないと感じています。長年ひとつの形で働いてきたからこそ、別の働き方になって初めて気づけることもある、ということです。

仕事を「生活の一部」と捉え直したこと

もう一つ、モチベーションを支えているものがあります。

以前は仕事が生活の中心でした。仕事のことを考えていない時間の方が少なかった、といっても過言ではありません。それは悪いことではありませんでしたが、仕事とそれ以外の比重が、かなり偏っていたのは確かです。

再雇用後は、仕事の位置づけが変わりました。仕事は大切ですが、それだけではない。家族との時間、自分の興味を持てること、このブログを書くこと——そういったものが、以前より生活の中に入るようになりました。

「割り切った」というより、「位置づけが変わった」という感覚です。仕事への姿勢が下がったのではなく、仕事の外にも世界があると気づいた、という方が近い。

この変化が、仕事のモチベーションにも影響しているように思います。仕事だけに全力を注いでいた頃より、一つひとつの仕事を丁寧に終わらせることへの満足感が大きくなりました。「今日の仕事を丁寧にやり切った」という感覚が、以前より手応えとして残るようになりました。

仕事と生活の比重が変わることを、「情熱が薄れた」と捉えることもできます。でも私の感覚はそれとは少し違います。仕事の位置づけが変わったことで、仕事に向かうときの気持ちが軽くなった。その軽さが、長く続けられる理由の一つになっているのかもしれません。

同じ立場の方へ|モチベーションが下がっていると感じる方へ

この記事を読んでいる方の中には、再雇用後にモチベーションが下がっていると感じている方もいると思います。

そのことを否定するつもりは全くありません。給与が変わり、役割が変わり、関係性も変わる——そういった変化の中でモチベーションを保ち続けるのは、難しいことです。「下がるのも当然」という状況であることは、間違いありません。

ただ、一つだけ付け加えさせてください。

モチベーションが下がっていると感じるとき、それが「環境の変化への一時的な反応」なのか、「働き方の適性と噛み合っていないサイン」なのかは、少し違う問いです。時間が経てば落ち着いてくるものと、働き方を見直すきっかけになるものとでは、対処も変わってきます。

自分がどちらに近いのかを考えてみることが、次の一歩になるかもしれません。

再雇用を選ぶかどうかで迷った経緯はこちらの記事で書いています。また、仕事内容がどう変わったか、気持ちの整理についての詳細はこちらの記事に詳しく書いています。合わせて読んでいただけると、私の経験の全体像がつかめると思います。

まとめ|「合う場所」に気づくまでには時間がかかる

最後にまとめます。

再雇用後にモチベーションが保てている理由として、私が実感していることは主に2点です。

  1. 今の働き方の中身が、自分の適性に合っていた(目の前の仕事に集中できる形が、自分には向いていた)
  2. 仕事の位置づけが変わった(仕事を生活の全てとするのではなく、生活の大切な一部として捉え直した)

最初から気持ちが安定していたわけではありません。役割が変わった直後は、自分のポジションをつかみにくい感覚がありました。それが落ち着いていったのは、「今の働き方が自分に合っている」という実感が積み重なってからです。

「合う場所」に気づくまでには、時間がかかります。そのプロセスは人それぞれです。ただ、気づいたときの感覚は、悪くないものです。

注意: 本記事は私の個人的な体験をもとに書いています。再雇用や働き方に関する判断は個人の状況によって異なる場合があります。詳細については、会社の人事担当者や社会保険労務士への確認をおすすめします。

この記事を書いた人: カズ|60代前半・茨城県南在住・現在再雇用中。事務・管理・総務職を長年経験し、人事業務にも携わっていました。定年後の働き方について、同世代に向けてリアルな情報を発信しています。

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